利上げでも円高にならない理由
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
6/16、日銀は
金融政策決定会合を開催し
市場の予想通り、
翌日(6/17)から0.25%
金利を引き上げました
1%という金利になったのは、
1995年以来の話です。
30年以上ぶり、
というわけですね。
普通、金利が上がると、
株安を引き起こします。
債券の利回りが上がるので、
株式市場から債券市場へ
お金が流れるためです。
また、金利が上がると、
円の魅力が増すので、
円高を伴います。
今回は、
金利は上がったものの、
株が上昇し、円安になりました。
本来の方向と逆に動いたのです。
株が上昇したのは、
円安が進行したから
と割り切って考えると説明できます。
円に対する通貨レートを、
ユーロとドルに対して、
推移をみておきましょう。

日銀の政策決定会合の直後、
ユーロに対しては、
確かに円は強くなりましたが、
ドルに対しては弱含みだったのです。
ところで、
金利は本当に上昇したのでしょうか?
日銀が上げた政策金利は、
大手金融機関同士が一日単位で
貸し借りする金利であり、
無担保コール翌日の金利
と呼ばれています。
この金利は、
日銀が意のままに指図できる
金利なので、上昇しました。
では、日銀の意のままにならぬ
市場金利はどうでしょうか?
ここでは、1カ月、
および10年の国債利回りの
推移をみておきます。
日銀の会合の時間軸に、
先ほどと同じ枠をつけています。

枠の中だけ見る限り、
短期金利は確かに上昇しています。
それに対し長期金利(10年もの)は、
金利が下がり、その後上昇しました。
それにしても、
動きがぎくしゃくしていて、
方向性が見えないですね。
債券市場も、迷ったのでしょう。
日銀が会合のあとで、
なにをいっているか
わからないコメントをして、
市場を迷わせたのでしょう。
「今後、金利は必要なだけ
ビシバシ上げてゆくぞ」
今回はその第一歩じゃ、
とでもいえば
市場は発言をしっかり受け止めて、
円高になったものと思います。
奥村尚