リスクだけを観てみる(2)
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
前回は、
日経平均のリスク(だけ)に注目し
その推移と実際の騰落の最大値を
照らし合わせてみました。
リスクにフォーカスして
あれこれ考える人は、
あまりいないと思います。
※今回は、やや難しく
感じるかもしれません。
多くの人は、価格の推移と、
それをチャートで
見える化したものを用いて、
分析すると思います。
移動平均、一目均衡、P&Fなど
多くの戦術がありますが、
いずれも価格からの
アプローチです。
これに対して、
リスクからのアプローチ
というものがあります。
投資を理論的に分析するには、
必ず手を付ける分野です。
いったん、価格情報を捨て去り、
リターンに修正した数列を用いて
リスクを計算し、
その推移や分布から
いろいろな仮説を
作ってゆきます。
リスクアプローチの
代表的な指標は、
恐怖指数でしょう。
ひとことで説明すると、
株式の暴落を予期する指数です。
*正確に説明すると、
S&P500はNASDAQとNYSEに
上場する米国の
時価総額の大きなTop500を
指数化したもので
ダウジョーンズ社が
計算しています。
S&P500のオプション取引が
シカゴ市場(CME)で
行われています。
VIXは、CMEの取引情報から
逆算できるリスクを、
CBOEという(CMEとは別の)
シカゴ市場が
発表しているもので、
世界中の投資家が
必ずみているものです。
株価が急落しやすい
といわれる基準数値は
30が基準で、
VIX>30
を超えると
警戒感が半端なく強まっていて
暴落が起きるとされています。
今回は30ではなく、
さらに大きな、
36.97を超える日の
分布を作ってみました。
ご覧ください

**参考までに、
36.97という
中途半端な数字で切ったのには
訳があります。
1990年から2026年5月22日までの
9208営業日の統計は
以下のようでした。
平均20.37
標準偏差 8.30
ここで、2σの信頼区間を計算し、
VIXが36.97を超える日と
VIXを描いたわけです。
2σ信頼区間は95%の区間であり
リスク上位2.5%、
下位2.5%がはみ出ます。
つまり、
「一定の仮定のもと」
2.5%程度の頻度で起こる
と統計的に予想できるのです。
9208日の中で2.5%は230です。
230日起きていれば、
ぴったり仮説通り理論的に
解明できるわけですね。
該当する日を数えてみると、
345日ありました。
9208日の中で
345日あったのですから、
発生確率は、
345/9208=0.0375=3.75%
です。
あれ、おかしい。
2.5%にならないですね。
(統計的に標準分布している場合、
2σの信頼区間で2.5%の発生に
なるはずなんです)
それもそのはず、
VIXの度数分布は、
こうなっています。

これで言えることは
なんでしょうか。
みなさんも(統計好きな人は)
考えてみてください。
私も考えてみます。
奥村尚