From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

日経平均の最近の動きを見ると
強い勢いがあることを感じます。

この世は相対ですので、
では、何より強いか?

欧米の指数より、強いです。

過去より、強いです。

今回は、
過去より強い
という事を掘り下げます。

さっそく見てみましょう。

日経平均の
ここ3年強の動きです。

NT倍率(右軸)と
合わせています。

ちなみに、NT倍率というのは、
日経平均(=NK225)と
TOPIXの比を計算したものです。

これをみると、
日経平均が目立って上昇してきた時期
(赤い枠で囲っている)と、

NT倍率の上昇の時期が
一致していることがわかります。

NT倍率=NK225 / TOPIX

です。

NK225とNT倍率の
上昇時期の一致は、
何を意味しているのでしょう?

まずは、NK225とTOPIXを
おさらいしておきましょう。

日経平均は、東証プライム
(旧東証一部)の全銘柄の中から

225社を日経新聞社が適当に
(いや、バランスよく)選び、

その株価の平均をとったもので
日経新聞社が算出しています。

TOPIXは、
東証プライム市場の銘柄をもとに、
時価総額を合計し、

それがある日の何倍であるかを、
東証が算出しています。

基準日は1968年1月4日で、
その日の時価総額を
100として計算します。

もし、日経平均もTOPIXも
毎日同じ比率だけ指数が上がる
ということになっていれば、

常にNT倍率は
同じ値をとることになります。

NT倍率が上昇するということは、
分子が上がるか分母が下がる
ということになりますが、

この事例ではTOPIXも
株高で上昇しているので、

『NK225の方が、(TOPIXに比べ)
より大きな上昇を果たした』

ことになります。

もし、NT倍率が、
15倍から16.5倍に
上昇したのであれば、

NTの比率が15から
16.5に伸びたわけですから、

15x 1.1倍=16.5になります。

1.1倍というのは、
1よりも10%大きなことですから、

NK225の上昇率の方が、
TOPIXの上昇率より、
10%大きかった

ということです。

NK225の計算は、
225銘柄の株価平均ではありますが、
株価の高い会社に強く影響されます。

例えば、
一株1千万円の会社の株が
1割下がった場合、

その会社の株価は
-100万円になりますが、

一株100円の会社の株が
1割下がった場合は、
株価はたった-10円です。

そのため、

株価を平均する計算では、
100円(あるいは-10円)よりも、
1千万円(あるいは-100万円)という

大きな数字に影響されて
平均値も大きく下がる

ということですね。

つまり、

最近の株高は、
日経平均に採用されている
会社の中でも

日経平均の計算上
大きなウェイトを占める
(≒ 株価が高い)銘柄が

よく値上がりした結果
NT倍率も上昇した
ということになります。

日経平均に影響を与える
株価の高い会社のTOP4は、

たった4社だけで
寄与度(ウェイト)が
36%あります。

つまり、

残り221社が束になっても、
日経平均には64%しか
影響を与えないんです。

2割のできる人が
8割のできない人を支えるという

いわゆる2:8の原則を超える
比率の高さです。

この日経平均のウェイトは、
時代によって変わってきています。

昭和の時代は、
都市銀行(今でいうメガバンク)が
ウェートトップでした

数年前までは、
ファーストリテイリングが
ウェイトトップでした。

現時点のトップは、
アドバンテスト(6857)です。

半導体の試験装置を
中心に活躍する会社ですが、
リテールをしないので、

トヨタとかNTTのような
生活者になじみのある
会社ではありません。

案外、意外な会社ですね。

1社だけで11%を超える
ウェイトをもっていますから、

日経平均は歪な
株価指数ともいえます。

奥村尚