リスクだけを観てみる
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
日経平均のリスクは、
いろいろな方法で
数値化することが可能です。
最も一般的なリスクは、
過去の価格をもとに
日次リターンを算出し、
その標準偏差を求めることで
算出できます。
?? ん。標準偏差?
聞いたことはあるけど、、
なんだっけ?
何を言っているのか、
よくわからない?
それでかまいません。
とにかくこの方法で、
1年間のリスクを算出できますから
過去の日経平均のリスクの推移を
年次で示すことができます。
2007年から20年間分、
計算しています。
なぜ2007年かというと、
2008年はリーマンショックが
あったので、
リーマン前からの
市場リスクの推移を
見ておきたかったからです。
グラフにしてみましたので、
さっそくみてみましょう。

これをみると、2008年を例外として、
どの年も点線で示した範囲に
ぴったり収まっています。
ここ20年間では(2008年を除いて)
リスクは一定の幅の中で
安定していることがわかります。
ただ、概ねギザギザしており、
リスクが大きい年の翌年は
リスクが低くなり、
リスクが低い年の翌年は
高くなることもわかります。
また、ここ3年間は、
点線の上限ぎりぎりで
推移しているので、
リスクが大きい状態を
キープしていることもわかります。
細かい数字を取り上げると、
この点線は、
最低リスクである2012年0.07467
2008年を除く最高リスクである
2017年の0.1697です。
最低と最高の中点は
0.1222ですが、
平均値は0.014099ですので、
中点 < 平均 ということになり、
平均より上と平均より下の分布は
非対称になっています。
さて、ここ3年は
日経平均のリスクが
上昇している状態
ということですが、
これは何を意味しているのでしょう。
暴落が増えているから
リスクが上昇しているのでしょうか?
リスクというのは、
リターンの変動の
大きさの尺度です。
リターンの変動が
大きいということは、
暴落の回数が多く、
暴落の規模が大きい
ということだけではありません。
価格は、
下の方に大きく動くと暴落
上に大きく動くと暴騰
と呼びますが
暴騰も(暴落と同じように)
リスクを増大させます。
つまり、
リスクが大きいという事は、
主に暴落する心配に直結することを
示唆することですが、
実は、
圧倒的な上昇をもたらす
可能性の高さを示す意味も
持っているのです。
参考までに、2020年から、
2026年5月19日までの
日経平均のリターンの、
top(つまり暴騰)
worst(つまり暴落)
をピックしてみました。
暴騰と暴落は、
その時のマーケットによって
相対的に考えるべきですが、
ここでは単純化して、
±4%を超えるもの
としています。

暴騰と暴落のリターンは
プラスとマイナスこそ違いますが、
同じ時期に、
同じような数字になっている
ことがわかりますね。
実に興味深いことです。
奥村尚