From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

IMF(国際通貨基金)は、
通貨や為替という

金融協力の促進を
させるための国連の機関で、

経済や金融の監視、
金融支援などを

行っています
(本部はワシントンD.C.)。

毎年、世界経済見通しを
定期的に更新していますが、

2026年の予想が出ていますので、
世界のGDPのランキングを
みてみましょう。

GDPとは、
Gross Domestic Productで、

国内総生産と訳していますが、
要するに、
国家の稼ぎ(儲け)です。

国別の稼ぎの大きさを
直接比較できます。

Y2026のIMFの見通しでは、
このようになっています。
(米ドル換算)

 

来年、
日本はインドに抜かれ、
5位に後退するようです。

それはまずい、
ちょっと前までは3位だったよね?

いやいや、1990年代は、
2位だったぞ。

と思う方も
いらっしゃることでしょう。

1968年、日本のGDPは
世界でドイツを抜き、
2位になりました。

このときも1位は米国です。

その後、日本は
2009年まで2位を
守っていましたが、

2010年に中国に抜かれ
3位となります。

2023年には
1968年に抜いたはずの
独に抜かれ、

4位となります。

来年は、インドに抜かれ
5位となる見通しです。

日本は経済成長が進むどころか
マイナス成長となったための
経済縮小が続いた結果です。

特に人口が爆発的に増えた
中国やインドは、

経済も爆発的に拡大したので、
これはある意味、
当然ともいえます。

では、
一人当たりでみたGDPは、
どうなるでしょうか?

先ほどとはがらっと変わります。

わかりやすいように、
こちらは日本円で示してみました。

日本が見つからないくらい
下位にいます。

21位です。

近所に中国がいたので、
26位まで掲載ランキングを
落としています。

ひとりあたりの稼ぎが
これだけ低いということです。

人口が少なくても、
GDPをしっかり稼ぐ

欧州やアジアの国が
健闘しているのがわかります。

日本、独、イギリスは、
GDPがほぼ同じで人口が違うので、

ひとりあたりで計算すると、
日本は劣っていることがよくわかります。

この統計には、
人口が特に少ない
小さな国は入れていませんので、

それを入れると、
日本の順位は、
さらに下がります。

実は、
ひとりあたりになると、
大国は不利です。

資源国は、人口が少ないほど
稼ぎが多めに出るからです。

1億人を超える人口は、

米、中、インド、日本、ロシア、
ブラジル、メキシコなど、

わずかです。

とはいえ、
資源国ではない欧州勢でも、
大国は日本より皆上位です。

人口が多いことは
一人当たりの稼ぎの少ない
言い訳にはなりません。

仮にも世界2位の経済を
維持してきた日本ですから、

人間の能力が低い、
ということには
ならないわけですから、

挽回できるはずです。

一人当たりの稼ぎを
どう上げるか、
ということが、

国家としても対策をたて、
成果を出してゆく
必要があるでしょう。

欧米の先進国は、
皆それができているのですから。

 

奥村尚