今後の日米政策金利と相場
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
今年は、日米ともに、
金利の話題がホットです。
日本は、1月24日に
政策金利の利上げを行いました。
日銀は、さらに今後も
物価高に対抗するためでしょうか、
利上げを行う可能性を示唆しました。
おそらく、来年に向けて
政策金利は1%を
目指すことになるでしょう。
以前に利上げをしたのは
まったく記憶がないくらいの
遠い昔です。
ちょっと眺めておきましょう。

いかがですか。
1974年、1980年、は
一時期9%まで政策金利が上がりました。
9%もの金利とは、
ものすごい数字です。
1974年は、世界中が
激しいインフレに
悩まされていた時代でした。
もともと先進国の経済成長で
物資が不足していたところに、
オイルショックが起こりインフレが進んだのです。
1980年も、1974年と似ています。
石油価格の高騰です。
日本に関して言えば、
それ以前のような経済成長が
成し遂げられず、
金利が高いことで
内需の伸びが抑えられ、
成長率はさらに鈍化していました。
1990年も、
6%にまで上がっています。
1990年初頭には、
資産バブルが崩壊していたのですが、
日銀は、
インフレを予防する措置として
利上げをしていったのです。
湾岸戦争もはじまり、
原油も上昇しました。
日本の政局不安もあり、
円安も進みました。
なんだか、今の日本と
重ね合わせられそうな状況ですね。
その後は、地価は下がり続け、
株価も金利の上昇とともに
下落を繰り返し、
失われた20年に突入します。
それ以降、
ずっと0.5%以下で推移しています。
マイナス金利%から、
1%まで上昇するような経験は、
まだ日本はありません。
未知の領域であり、
金利を上げると経済がどうなるかは
わからないんです。
でも、過去のような6%とか
ましてや、9%になるまで
利上げをし続けるようなことにはならないでしょう。
1%程度までの利上げであれば、
適度な金利でもあるので、
景気の頭を押さえるようなことにもならないだろう
と読むのが妥当でしょうか。
1888年から1990年代に入るときに、
政策金利とドル円レートの関係も
作ってみました。

利上げすると円安になるというのは、
本来の動きとは逆なので、
妙なのですが、
実際、政策金利が上がると、
円安が進みました。
さらに、政策金利が下がる
1992年から1996年にかけて、
時には、日経平均も一緒に下がっています。
この時代は、
まったく読めない相場だったんですね。
今の相場は、
素直に金利に感応するので、
読みやすくなっています。
奥村尚
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