2024年は景気後退の年になる?
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
あけましておめでとうございます。
新年そうそう、
あまりふさわしい話題でも
ないのですけど。。
昨年11月から12月にかけて、
世界のあちこちで景気後退のサインが
チラチラと出てきました。
たとえば、12月22日、
英国立統計局は、
第3Q(四半期)の
GDP確報値を発表しました。
前期比-0.1%(つまり減)で、
それまで横ばいと発表したものを
下方修正しました。
第2QのGDPも、
それまでの+0.2%増から、
横ばいに下方修正されています。
11月下旬の
ブラックフライデーにおける
大きな値引きを反映した、としています。
なお、リセッションとは、
「経済が2期連続マイナス成長すること」
と経済では定義しています。
期とは、Qです。
ですので、
0をマイナスに近いものとみなすと、
これは、
英国におけるリセッション
に当てはまるでしょう。
ユーロ圏としてみても、
SPグローバルが12/15に発表した
12月の総合PMIは、
7カ月連続で50を下回りました。
( Purchasing Managers’ Index,
企業の購買担当者に受注、生産、雇用の状況を
聞き取り指数化したもので、
50を下回ると景気後退を示唆する)
ユーロ圏は2023年の第3Qは
GDPが-0.1%のマイナス成長だったので、
第4Qもマイナス成長になることを
強く示唆しています。
ユーロ圏もまた、
リセッションに陥る方向になっています。
米国では、12月21日に
コンファレンスボードが
11月の景気先行指数を発表しました。
前年同月比で
7カ月連続低下です。
コンファレンスボードは、
民間の調査会社で、
消費者信頼感指数で有名ですが、
コンポジットインデックス(CI)という、
景気先行指数を発表しています。
これは、
いくつかの指標の変化率を合成して、
強弱を示すものです。
CIが増加であれば、
景気が拡張、減少すると
景気が後退することを示します。
まだ、その増加/減少幅が大きいほど、
景気変化の速度が増すことを意味します。
この指標の推移を、
みてみましょう。

このグラフは、あえて、
パンデミック初期の大きな変化を無視しました。
確かに、17カ月連続マイナスです。
いきなりガツンと言う下落でもありませんが、
これだけマイナスが長期にジワーっと
きているということです。
弱い力だが、強い傾向がある、
と言えばよいでしょうか。
一方、米国のGDPは、
5四半期連続で
プラス成長していますので、
まだリセッションには
至っていません。
とはいえ、他の指標、
たとえば製造業の購買を示すPMIも、
二カ月連続で下回っており、
経済の足を引っ張っています。
このように、
現在、欧米はリセッション黄色、
もしくは赤信号なんです。
今年は、
今後リセッションだ、景気停滞だ、
経済は縮小しているから大変だ、、、
というような
大げさなニュースが
出てくると思います。
でも、あまり心配しなくていいんです。
ひとまずは、ご安心を。
その理由はまた、次回にでも。
奥村尚
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