日銀の誘導金利と株価の関係を考える
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
日銀が誘導金利を上げると、
市場では短期金利は
直ちに連動して上昇
長期金利も、
短期金利ほどではないが
上昇してゆくことを
前回お伝えしました。
では、
株式はどうでしょう?
一般には金利が上がると、
株価が下落することは知られています。
しかし、
実際の市場を調べてみると、
実は、
誘導金利と市場金利の連動ほどの
確かな連動性は、ありません。
たとえば2024年3月は、
マイナス金利解除という、
非常にシンボリックな
利上げがありましたが、
その後は、
株価は上昇を続けています。
また、株価の下落が
利上げとは関係なく、
利上げ前から起こっており、
利上げとの因果性が
あるかないかが
分からない時も多かったのです。
2024年のザラ場では
利上げに反応しなかったのに、
その翌日に反応した
というケースもありました。
このケースでは、
日銀の利上げとは関係なく、
偶然米国の下落が
3日後に起きたため、
見かけ上は、
利上げの翌日から3日間の
大暴落が起こったように見えますが
まったく関係なく、
下がったものです。
利上げそのものが
直接株価下落の要因になった
と言い切れるのは、
ほぼありません。
米国では、利上げ当日に、
さっそくNYダウやNasdaqが
反応して下げることが多く、
利上げの実施確率が
事前にニュースで報じられるため、
利上げの確度が高くなった段階で
すでに株式相場はそれを嫌気して
下げ始めることが大半です。
せっかく表にまとめたので、
掲載しておきます。

この中では、1989年に始まり、
1990年3月の大蔵省(当時)が発動した、
不動産融資の規制と
組み合わさったときが、
利上げと株価の関係が
はっきり現れた
唯一の事例でした。
この時株式は
下落というレベルではなく
暴落が起こりましたが、
他の利上げ局面では、
株は暴落はおろか、
下落も起きなかったのです。
案外日本の株式市場は、
利上げに強い相場である
と言えます。
他の先進国では、
利上げと株式下落は
強い相関がありますが、
日本では皆無である
その理由は明確です。
金利のことを知らない
(日本では、義務教育で教えてはいない)
ものなので、
金利なんて知らないからだと
考えています。
2022年以降は、
高校では少しだけ教えますが、
中学までのカリキュラムには
金融経済は存在しないのです。
かなりまずいことですね。
奥村尚