インフレ4%時代、日本経済の転換点
From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
今回は、
日本の経済について
考えてみます。
先週、3/10(火)に、
内閣府がGDP二次速報を
発表しました。
この発表は、
TVでもニュースされたのですが、
それでどうなる?
という説明が続かないので、
だいたいいつもスルーされてしまう
(さびしい)ものです。
今回発表されたGDPは、
2025年10-12月期の
GDP二次速報値で、
つまりは、
一次速報値との差を
発表したものです。
一次速報値は、
2/16に発表されていますが、
今回の二次速報では、
実質GDPが上方修正されています。
上方修正幅はわずかですので、
今回は省略します。
しかし、注目すべき値も
発表されています。
CPI上昇率です。
本来のCPIは、
総務省が所轄しています。
でも、内閣府が発表する
GDP統計には、
GDPデフレーター
というものが入っています。
CPIも、GDPデフレーターも、
物価の変動を数値化し
表示するもので、連動します。
内閣府の二次速報では、
2024年 3.2%に対し
2025年 3.4%でした。
CPI総合指数は、
2024年 109.5(前年比3%上昇)
2025年 111.9(前年比3.2%上昇)
です。
発表時期のせいもありますが、
今回の二次速報では、
原油の高騰分は加味されていません。
なにしろ、
2025年の第4四半期の集計ですから
2026年の話は関係ないからです。
2026年は、2025年の物価抑制が
できていない中、
さらに原油高が加わります。
WTI原油の価格は、
2024年の平均が75ドル、
2025年の平均が65ドルでした。
原油が10%上昇すると、
CPIは0.2%上がります。
仮に、今後WTI原油が
100ドルの高値で安定すると、
日本は、今年は4%を超える
CPI増加率になります。
つまり、激しい物価高を
迎えることになります。
仮に4%を超える物価上昇が
起きるともなると、
大変なインパクトを持ちます。
160円を超える円安も伴うでしょう。
今まで日銀は
利上げを抑えていましたが、
それだけ物価上昇が激しくなると
利上げペースは早まるのは必至。
市中金利は当然に上昇します。
住宅ローンは、
おそらく1%以上は
上昇するでしょう。
35年住宅ローンで考えると、
金利1%上昇すると、
1000万円の借り入れにつき、
支払総額は200万円上昇します。
もし5千万円借りていれば、
1千万円も支払総額が
上昇するんですね。
それでも
賃金が上昇していればよいのですけど、、
賃金の伸びは、
物価を考慮した実質ベースでは
今年もマイナスになるでしょう。
5年連続の
マイナス成長になるわけです。
そうならないように、
政府は補助金を出して
物価を抑制することになると思いますが、
実質賃金が下がっている中、
財源を確保して
補助金を出し続けることは難しく、
結局は国債を発行して
将来に問題を送る
選択になるでしょう。
今回の中東紛争でわかったことは
有事の円高の時代は終わり、
有事の円安です。
つまり、
日本の国力は期待できず
通貨である円は
評価されない方向に
変わっているのです。
国債を乱発すると、
一歩間違えると
国債暴落につながる危険も
増えてゆきます。
そこまではいかなくても、
中東での戦争が長引く場合、
原油価格は高止まりする事が
容易に予想できるので、
日本経済には
厳しいことになる可能性があります。
おそらく、今年の日本経済は、
企業業績的には、
そこそこ良い発表が今後出てきますが、
マクロ経済的には
問題が多々ある
ということになるでしょう。
奥村尚